2022.9.16
初心者でも楽しめるハタヨガとは?効果やおすすめのポーズなどを紹介
ハタヨガは、呼吸法とポーズ(アーサナ)を重視するヨガの代表的な流派です。
あらゆるヨガの基本を身につけられることから、ヨガ初心者からも人気を集めています。
しかし、ハタヨガがどのようなヨガなのか・どのようなポーズがあるのかなど、具体的にはわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ハタヨガの概要やおもな効果、ハタヨガのおすすめポーズなどを解説します。
これからヨガを始めようと考えている方や、あらためてヨガの基本を確認したい方は、本記事を参考にしてみてください。
ハタヨガとは?
まずはハタヨガの起源や、その名前が持つ意味について解説します。
◇ハタヨガの起源
そもそもヨガの歴史は、およそ4,500年前から始まったと考えられています。
当時のヨガは「瞑想すること」が目的でしたが、ただじっと座って心を無にするのは、一般人にとっては難しいものでした。このような背景から、一般人でも取り組みやすい、呼吸法とポーズを組み合わせたヨガとして、およそ700~800年前にハタヨガが考案されたといわれています。
具体的には、ヒンドゥー教の聖者であるゴーラクシャ・ナータが広めた説や、インドの密教徒たちが広めた説などがあるようです。
ハタヨガは、息を鼻から吸って鼻から吐く腹式呼吸と、ねじる・曲げるなど普段の生活では行なわないような動きを取り入れたポーズに重点を置いています。
また、古代のハタヨガでは、呼吸法とポーズによって瞑想の効果を高めるのに加えて、「マントラ(お経)」も唱えていました。
◇「ハタ」の持つ意味
サンスクリット語では、「ハ」は太陽、「タ」は月、「ヨガ」は結ぶと直訳されます。そのため、「ハタ」という言葉は、「陽と陰」「動と静」のように、対になるものを表しているといえるでしょう。
すなわちハタヨガは、太陽と月のように相対するものを結び付け、調和させることを意味しています。
吸う息(ハ)・吐く息(タ)、力強く動く(ハ)・ゆっくりと伸ばす(タ)など、相対的な呼吸やポーズもコントロールしながら、心や体を整えていくのがハタヨガの特徴です。
ハタヨガのおもな効果
ハタヨガに取り組むことで、身体的にも精神的にも良い影響があります。以下で、ハタヨガの代表的な効果を確認していきましょう。
◇柔軟性の向上
ハタヨガでは、ゆっくりと全身を動かしポーズをとっていきます。さまざまなポーズを通じ、普段は意識しにくい筋肉も刺激しつつほぐすことで、柔軟性を高められるでしょう。柔軟性の向上は、ケガをしにくい体作りにも役立ちます。
◇体幹やバランス感覚の強化
インナーマッスルを含め、体幹の筋肉を鍛えられるハタヨガを継続的に行なえば、体の軸が安定してきます。また、全身の筋肉を正しく使えるようになると、体の歪みが整えられるため、バランス感覚も磨かれるでしょう。
◇ストレスの解消
ハタヨガが重点を置く腹式呼吸には、リラックスしているときに作用する「副交感神経」の働きを活発にする特徴があります。深い腹式呼吸に合わせて体を動かすことで、自律神経が整いやすくなり、ストレス解消・リラックス効果につながるでしょう。
ハタヨガに取り組むメリット
ヨガには、「アイアンガーヨガ」「パワーヨガ」「ホットヨガ」など、ハタヨガ以外にもさまざまな種類(流派)があります。
そのようななかで、ハタヨガに取り組むメリットは、ヨガの基本を身につけられること・初心者でも楽しめることです。
それぞれのメリットについて、以下で解説します。
◇ヨガの基本を身につけられる
ヨガにはさまざまな種類(流派)があるとお伝えしましたが、実はほとんどの現代ヨガは、ハタヨガから派生しているものです。そのため、ハタヨガに取り組むことで、あらゆるヨガの基本となる呼吸法やポーズを身につけられます。
何から始めれば良いか迷ったら、まずはハタヨガに挑戦してみるとよいでしょう。
◇初心者でも楽しめる
レッスンにもよりますが、ハタヨガは基本的に激しい動きや複雑なポーズはなく、運動量・難易度ともに初心者に適しています。ヨガ初心者を含め、幅広い層の方が自分のペースで楽しめる点が、ハタヨガの大きなメリットです。
【ハタヨガ】おすすめポーズの流れ・効果・注意点
ここでは、ハタヨガの代表的な5つのポーズについて、流れやおもな効果、注意点などを紹介します。自分が取り組みやすそうなポーズから挑戦してみてください。
◇コブラのポーズ
コブラのポーズは、動きは少ないものの上半身の筋肉をしっかりと使うため、猫背の矯正、肩や腰の緊張緩和などが期待できるポーズです。また、猫背が改善されて深く呼吸できるようになると、リラックス効果も得られます。
高い効果を得るために、一つひとつの動きを丁寧に行ないましょう。
<コブラのポーズの流れ>
1. うつ伏せの姿勢になる
2. 両足を腰幅程度に開き、足の甲を床につける
3. 手のひらを胸の横に置き、脇を締める
4. 両手で床を軽く押し、息を吸いながらゆっくりと上体を起こす
5. 背骨を伸ばしながら呼吸を整える
6. 肩甲骨を寄せつつ、30秒ほど姿勢を保つ
7. 息を吐きながら、元の姿勢に戻る
8. 数呼吸休んでから、1~7を2~3回繰り返す
腕の力で無理に上体を起こそうとすると、腰を痛める可能性があります。上体を起こす際は、腹筋と背筋を意識するとともに、両肘が横に開かないようにしましょう。
なお、腹筋・背筋が弱く、どうしても腕の力を使ってしまう方は、お腹を床につけたままの「スフィンクスのポーズ」がおすすめです。
スフィンクスのポーズの場合は、両肘を肩の真下に置き、肘から指先までを床につけて姿勢をキープします。
◇三角のポーズ
三角のポーズは、全身を大きく開くことで、下半身の緊張緩和・ストレッチ効果・ウエストの引き締め・便秘の改善などが期待できるポーズです。ただし、膝に負担がかかりやすいポーズでもあるので、膝に痛みや違和感がある場合は控えてください。
<三角のポーズの流れ>
1. 背筋を伸ばして立ち、両足を肩幅より広くなるよう左右に開く
2. 右足のつま先を90度外側に、左足のつま先を45度内側に向ける
3. 右手を右股関節に、左手を左側の腰に添える
4. 股関節から倒れるように、右足側にゆっくりと上体を倒していく
5. 右手を右足首または右足のすねに添える
6. 息を吸いながら左手を天井に向かって伸ばし、視線を左手に向ける
7. 背骨を伸ばし、3~5呼吸ほど姿勢を保つ
8. 息を吸いながら、ゆっくりと上体を起こす
9. 元の姿勢に戻り、反対側も同様に行なう
上体を倒す際に、真横ではなく斜め前に傾いてしまうと、膝に重心がかかり、膝を痛める原因になります。正しくできるようになるまでは、鏡の前で確認するか、もしくは壁の前に立ってポーズをとるのがおすすめです。
また、ポーズを安定させるために、背中がしっかりと伸びて胸が開いているかを常に意識して行ないましょう。
◇ねじりのポーズ
ねじりのポーズは、お腹周りの引き締め・腰痛の改善・背骨の矯正などが期待できるポーズです。背骨の矯正によって自律神経が安定すれば、不安・イライラの改善などにもつながるでしょう。
<ねじりのポーズの流れ>
1. 両足を前に伸ばして座る
2. 左膝を立てた状態で、左足を右膝の外側に置く
3. 息を吸いながら、右手を天井に向かって伸ばし、上半身を引き上げる
4. 息を吐きながら、右肘を左膝に引き寄せる
5. 左手は体の後方に自然に伸ばし、軽く床に触れる
6. 背筋を伸ばし、5呼吸ほど姿勢を保つ
7. その際、息を吐くたびに体のねじりを深めていく
8. ゆっくりと体のねじれをほどき、呼吸を整える
9. 元の姿勢に戻り、反対側も同様に行なう
背筋は常に伸ばした状態で行なうのがポイントです。
◇子どものポーズ
子どものポーズは、首~もも裏にかけてのストレッチ効果・ストレスの緩和・疲労回復などを期待できるポーズです。こわばった体や心をほぐしたいときに取り入れるとよいでしょう。
また、前屈系のポーズが苦手な方は、前屈の練習として子どものポーズを行なうのも有効です。
<子どものポーズの流れ>
1. 正座をして、両足の親指同士をつける
2. 息を吸いながら、背筋を伸ばす
3. 息を吐きながら、手のひらを床に向けたまま、両手を体の前方に伸ばしていく
4. このとき、上体も骨盤から前方に倒していく
5. 額を床につけ、両手の中指をまっすぐ前方に伸ばす
6. 首や肩の力を抜き、背中や腰はやわらかく丸めた状態にする
7. リラックスしたまま、3~5呼吸ほど姿勢を保つ
お腹が苦しくなる場合は、正座の姿勢をとる際に、両膝を左右に開きましょう。胸の脇に膝がくるよう両膝の幅を広げれば、お腹を圧迫せずに行なうことができます。子どものポーズは、あくまでもリラックスできる状態で取り組むことが大切です。
なお、両手を前方に伸ばしたときに、首や肩などに力が入ってしまう方もいるかもしれません。その場合は、手のひらを上に向けて、両手を体の側面に下ろす方法を試してみてください。
◇鋤(すき)のポーズ
鋤のポーズは、腰や足より頭の位置が低くなる「逆転系のポーズ」の一つで、むくみの解消・肩こりの改善・内蔵を正しい位置に戻す効果などが期待できます。
上級者向けで、誤った姿勢で行なうと首などを痛めるリスクがあることから、初心者はインストラクターのもとで行なうようにしましょう。また、首や肩に違和感がある方や高血圧症の方、生理中の方などは控えてください。
<鋤のポーズの流れ>
1. 仰向けの姿勢になり、両膝を立てる
2. 両腕は体の側面に下ろし、手のひらを床につける
3. あごを軽く引き、両足を天井に向けて伸ばす
4. 息を吐きながら、両手で床を押してお尻を持ち上げる
5. このとき、不安があれば腰に両手を添える
6. 持ち上げた両足を頭の方向へゆっくりと倒していく
7. 両膝を伸ばし、つま先を床につける
8. 3~5回ほど深呼吸しながら、姿勢を保つ
9. 腹筋を意識し、元の姿勢にゆっくりと戻していく
鋤のポーズをとっている最中は、絶対に首を動かさないよう注意が必要です。また、ポーズをとったあとは、座った状態でゆっくりと首を回すなど、首周りのストレッチをするとよいでしょう。
まとめ
「相対するものを結び付け、調和させる」という意味を持つハタヨガには、次のような効果があります。
• 柔軟性の向上
• 体幹やバランス感覚の強化
• ストレスの解消
あらゆるヨガの基本となる呼吸法やポーズを身につけられることや、激しい動きや複雑なポーズがあまりないことから、ハタヨガは初心者の方にもおすすめです。
なお、ハタヨガに取り組む場合は、体をねじったり伸ばしたりするポーズにも対応できるよう、伸縮性に優れたトップス・ボトムスを着用しましょう。
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